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~ Archives Studio 記録を活かす

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月別アーカイブ: 6月 2015

企業史料協議会『企業と史料』第10集(2015年5月) 目次

08 月曜日 6月 2015

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企業史料協議会の会誌『企業と史料』第10集が刊行されました。(2015年5月29日)

頒価2000円です。お申し込みはこちらから。

目次は下記の通りです。

〈目次〉

ご挨拶
企業史料協議会 会長 歌田勝弘

企業史料協議会・第33回会員総会 記念講演
「文化発信としてのアーカイブズ」
トヨタ自動車株式会社 社会貢献推進部歴史文化室室長・トヨタ博物館館長 布垣直昭

第3回 ビジネスアーカイブズの日 記念シンポジウム
特別講演
「社史を生かす 『物語 岩波百年史』の経験から」
株式会社岩波書店 常務取締役 小島潔

基調講演
「社史からアーカイブズへ」
高千穂大学 経営学部教授 大島久幸

パネルディスカッション
「社史編纂から企業アーカイブズの構築へ」
アサヒグループホールディングス株式会社 資料室 鈴木芳彰
ダイキン工業株式会社 総務部総務グループ 柚木俊弘
ライオン株式会社 総務部社史資料室 吉弘実
モデレータ 高千穂大学 経営学部教授 大島久幸
総合司会 企業史料協議会 上田和夫

企業史料協議会・平成26年度の活動状況

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安藤正人、久保亨、吉田裕 編『歴史学が問う公文書の管理と情報公開:特定秘密保護法下の課題』目次

02 火曜日 6月 2015

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This work is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
——————–

公文書の管理と情報公開に関する新しい文献が刊行されました。

本書は、公文書の管理と情報公開に関する、歴史家とアーカイブズの専門家とのコラボレーションによる文献です。これまで歴史家の側は「未来における史料」とも言える現在の公文書の問題にあまり関与してこなかったという視点に立って編まれています。本書からは、公文書の管理と情報公開をよりよいものとするために、両者(歴史家とアーカイブズの専門家)が共同で取り組むための基盤を作って行こうという思いが感じられます。

筆者(松崎)はアーカイブズ関係者として本書を読んだので、アーカイブズを資料として用いた研究に相当する章よりは、アーカイブズの制度に関する章に、どうしても関心が向いてしまいます。渡邉佳子氏執筆の「第4章 日本近代における公文書管理制度の構築過程」で、1890年3月27日に改正された各省官制通則において、記録局(課)の設置とその分掌を定めた条文、公文の取り扱いを定めた条文が、その内容に関しては「何一つ議論されないまま」(146ページ)に削除されたという経緯を知り、目を見張りました。

また、企業という組織体が業務の中で生み出す記録資料の管理・活用についての調査や助言などを行っている立場からすると、本書の中では、加藤聖文氏執筆の「第6章 日本の官僚制と文書管理制度」の指摘にたいへん共感を覚えました。本稿における加藤氏の主張は「公文書管理を議論するためには、まず、公文書を作成する側の習性や特性を理解する必要がある。そのうえで、問題点を抽出することが最も重要ではなかろうか」(210ページ)の部分に最もよくあらわれていると思います。記録が生みだされる組織体の特性を理解することが、組織体における記録管理システムの改善・刷新を可能にする、と言い換えることができるかもしれません。この部分は企業における記録・アーカイブズの管理にも当てはまることとして受け止めました。

一方、加藤氏は記録管理専門官の配置は「短期的には人件費の増加になるものの、長期的には最も合理的であって、組織にとっても業務の効率化につながるのである」と指摘しています。短期的コストを上回るリターンの回収に至る道筋のいっそうの究明、そしてそういった事例が積み重ねられることを期待します。

なお、本ブログの読者amano_kaeruさんから、加藤氏には公文書管理・情報公開に関する近著がもう一つあることをご教示いただきました。

加藤聖文
「市民社会における「個人情報」保護のあり方ー公開の理念とアーキビストの役割」
『国文学研究資料館紀要アーカイブズ研究篇』 (11) 1-14(2015年3月)
https://archiveskoubou.wordpress.com/2013/11/20/why-do-we-need-archives/comment-page-1/#comment-87

こちらもいずれご紹介できたらと思います。

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[書誌情報]
タイトル:歴史学が問う公文書の管理と情報公開:特定秘密保護法下の課題
編者:安藤正人、久保亨、吉田裕
出版社:大月書店
出版年:2015年
ISBN:9784272510108
価格:3500円

ndlサーチ
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I026370139-00

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[目次]

総論 安藤正人・久保亨・吉田裕
はじめに
1 なぜ歴史家は十分に語ってこなかったか
2 なぜ情報公開と公文書管理は重要か
3 特定秘密保護法と歴史学
4 歴史学とアーカイブズ学の連携を
5 本書の構成

第Ⅰ部 「情報公開後進国」日本を問い直す─戦後・そして現在

第1章 公文書管理法と歴史学 瀬畑 源
はじめに
1 用語の定義
2 文書のライフサイクル
3 文書の利用
4 特定秘密保護法の影響
おわりに

第2章 沖縄返還をめぐる日本の外交文書─米外交文書との協働による史的再構成 我部政明
はじめに
1 沖縄返還交渉の開始
2 佐藤・ニクソン共同声明の実施へ
3 1971年3月までの日米交渉
4 未決着事項とは
5 取引から合意へ
おわりに

第3章 日韓会談をめぐる外交文書の管理と公開 吉澤文寿
はじめに
1 市民運動による情報開示請求訴訟の背景
2 「不作為の違法」を認めさせた一次訴訟
3 原告が全面敗訴した二次訴訟
4 「30年ルール」を確認させた三次訴訟
5 開示/不開示となった情報について
おわりに─日韓会談文書が開示されたことの意義

コラム 公文書公開から見た日本軍「慰安婦」問題

第Ⅱ部 公文書管理の日本近代史

第4章 日本近代における公文書管理制度の構築過程─太政官制から内閣制へ 渡邉佳子
はじめに
1 太政官制における文書管理
2 内閣制移行期の文書管理
3 内閣制における文書管理
4 各省官制通則の制定と文書管理
おわりに

第5章 戦前期日本における公文書管理制度の展開とその問題性─「外務省記録」を中心に 千葉 功
はじめに
1 公文書管理体制の基礎確定
2 内閣制・明治憲法と公文書管理体制
3 科学的記録管理としてのディシマル式
4 「一件一括主義」の復活
5 「防諜戦」下の公文書管理
おわりに

第6章 日本の官僚制と文書管理制度 加藤聖文
はじめに
1 公文書はどのようなものなのか
2 公文書はどのように位置づけられているのか
3 公文書の管理はどのようになされているのか
4 公文書の私文書化
おわりに

第7章 地方自治体における公文書管理とアーカイブズ 青木祐一
はじめに
1 日本における公文書管理、アーカイブズの歩み
2 法制度面での位置づけ
3 アーカイブズの諸形態
4 地方アーカイブズ機関の具体的事例
おわりに

第Ⅲ部 世界で進む公文書の管理と公開

第8章 情報重視の伝統に基づく公文書の管理と公開─イギリスの場合 後藤春美
1 公文書館法(1838年)制定の背景
2 公文書館の発展
3 イギリス公文書館を使う

第9章 台湾の公文書管理と政治─制度的先進性と現実 川島 真
はじめに
1 台湾の歴史文書群と国家檔案法の制定
2 国家檔案法の施行とその課題
おわりに

あとがき
執筆者一覧

2015-03-27 11.07.33 2015-03-27 12.41.38

追記:イギリスのアーカイブズに関しては下記のような研究もあります。こういった研究も歴史家とアーカイブズの専門家の間で共有されていくとよいのではないかと思いました。
Title: Archives and Archivists in 20th Century England
Author: Elizabeth Shepherd
Publisher: Ashgate
Published: September 2009
ISBN: 978-0-7546-4785-0
Short ISBN: 9780754647850
BL Reference: 027′.0942
LoC Number: 200901172
http://www.ashgate.com/isbn/9780754647850

2015年6月
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