4月からラテン語を学習中だ。使っているテキストは、Etsuji Matsumoto, LINGVA LATINA。
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I002704254-00

全24課で、ようやく23課までたどり着いた。時、法、人称すべての形を持っていない、不完全動詞として、まずmemini(憶えている)が取り上げられている。

「メメント・モリ」の「メメント」の部分はこのmemini(発音はメミニ)の命令法単数です。
https://www.latin-is-simple.com/en/vocabulary/verb/7057/?h=memento

この動詞は現在のことを表すには、通常の動詞の完了語尾を、未完了には過去完了の語尾を、未来には未来完了の語尾を用いる。過去を表すことができない。
https://www.latin-is-simple.com/en/vocabulary/verb/7057/?h=memini

過去を表す方法としてテキストは次のように記している。(94頁)

「過去の意味を表すには recordatus, sum, eram(<recordor)を用いる. 又は mihi venit in mentem.)」

Mihi venit in mentem. は「私の心の中に来ました」の意味。

recordorはデポネンシアと呼ばれる動詞の一つで、「形(活用)は受動態と同じく」「意味は能動」という性質を持つ。

recordorの活用
https://www.latin-is-simple.com/en/vocabulary/verb/5946/?h=recordor

ラテン語やロマンス語系の言葉では、英語のdocumentやarchiveと親戚と思われる単語を目にすることがあるけれども、recordの親戚に(見た目)思われる単語に出くわしたことがなかった。なので、meminiの説明で、recordorが登場した時は「おぉっ!」と思わず小さく叫んだ。意味は上のリンク先にあるように、

to think over
to call mind
to remember

「思い出す」「想起する」といったところ。

『英語語源辞典』https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002847394-00
のrecordの項には

「(O)F recorder……// L recordari ← RE- (A) +cord-, cor (’HEART’)」とある。