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~ Archives Studio 記録を活かす

アーカイブズ工房 

日別アーカイブ: 2017年4月28日

『レコード・マネジメント・ハンドブック : 記録管理・アーカイブズ管理のための』紹介・書評

28 金曜日 4月 2017

Posted by archivesstudio in JIIMA, JSAI, JSAS

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出版後間もなくご紹介いただいた方々ありがとうございました。その後2016年度末に少なくとも3本の書評が公刊されました。いずれも丁寧にお読みいただいたことが伝わってくるもので本当にありがたく感じています。ある程度長い分量の書評記事では、批判や問題提起といったものも提示されて、今後この分野での研究や執筆を進めて行くうえで、たいへん参考になるものと思われます。以下箇条書きですが、いくつかメモしておきます。

・オリジナルの英語原文と対象しながら読んでくださった富永さんからは、本書は「標準的教科書というよりは議論の書」であり、オリジナル版も翻訳版もよみずらい。その理由は標準的な考え方と原著者独自の考え方を弁別しながら読まねばならない点がひとつ。もうひとつは原著者の実務経験を反映した「詳細なガイダンスと、より抽象度の高い議論とが本文中に混然一体となっている点」(富永、80ページ)

・実務の「ハンドブック」であるならば、やはり原語をカタカナ表記した用語に置き換えるのではなく、日本の現場で用いられている、「自分たちが使用している用語への『再翻訳』表現が必要」(秋山、69ページ)

・本書では「現秩序を保持するという原則」は紙の世界のレコードに関するものという立場だが、コンテクストを把握するうえでこの原則は重要であり、レコード形式の如何を問わないのではないか。「最終的には個別に判断することになる」のではないか。(渡邊、89ページ)

・「証拠的価値」を「情報的価値」「情報提供用ドキュメント」(本書中の「情報プロダクト」に相当)よりも「優先することを強調し過ぎることに若干のリスクを感じる」(渡邊、90ページ)

・日本のアーカイブズ学におけるappraisalあるいは「評価選別」の今後(渡邊、90ページ)

————————————–

◎富永一也 『記録と史料』(27):2017.3
http://www.jsai.jp/kanko/kaisi/kaisi27.html

◎秋山淳子 『レコード・マネジメント』(72):2017.3
https://www.jstage.jst.go.jp/…/72/0/72_68/_article/-char/ja/

◎渡邊健 『GCAS report = 学習院大学大学院人文科学研究科アーカイブズ学専攻研究年報』(6):2017.2

◎山田敏史 専門図書館協議会『専門図書館』 (281):2017.1 http://www.jsla.or.jp/publication/bulletin/no281/

◎藤吉圭二 『アーカイブズ学研究 』日本アーカイブズ学会, (25):2016.12
https://ndlopac.ndl.go.jp/F/?func=full-set-set&set_number=188163&set_entry=000001&format=999

◎中島康比古 『情報の科学と技術』情報科学技術協会, (66):2016.11
https://www.jstage.jst.go.jp/…/66/11/66_…/_article/-char/ja/ http://doi.org/10.18919/jkg.66.11_601

◎石井昭紀 『情報管理』科学技術振興機構, Vol. 59 (2016) No. 7 p. 498
https://www.jstage.jst.go.jp/…/…/7/59_498/_article/-char/ja/ http://doi.org/10.1241/johokanri.59.498

———————-

『レコード・マネジメント・ハンドブック : 記録管理・アーカイブズ管理のための』 エリザベス・シェパード、ジェフリー・ヨー共著 【編・訳】森本祥子、平野泉、松崎裕子 【訳】清原和之、齋藤柳子、坂口貴弘、清水善仁、白川栄美、渡辺悦子

http://www.nichigai.co.jp/cgi-bin/nga_search.cgi?KIND=BOOK&ID=A2611

経営支援セミナーに参加

28 金曜日 4月 2017

Posted by archivesstudio in JIIMA, Uncategorized

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きょうのセミナーは、お世話になっている会計士の先生の事務所(税理士法人C&C)主催。事務所とは3年半ぐらいのお付き合い。いろいろセミナーなど行っているようです。今回初めてどうですか、と声をかけられました。。

で、前半は(「フィンテック及び証憑ストレージサービス等の特長」)、

・平成28年の改正電子帳簿保存法による国税関係帳簿書類のスキャナ保存制度
・クラウド会計(銀行信販データの自動受信システムによる仕訳の二重計上防止や記帳、正確な帳簿の作成などの経理事務省力化)

会計にかかわる文書管理の一部と関係があります。記録管理的にとても面白かったですね。

ちなみに講師は(株)TKCの方々で、ここの証憑ストレージサービスはJIIMA(公益社団法人日本文書情報マネジメント協会)の平成28年改正法令基準電帳法スキャナ保存ソフト法的要件認証の第1号認証を受けているということでした。

後半は、静岡県富士市産業支援センターf-Bizセンター長の小出宗昭さんの講演(「中小企業の事業革新(イノベーション)」)
http://www.f-biz.jp/

講演では富士市立産業支援センターがどこにあるのか、というお話はでてきませんでしたが、ウェブをみてみると、富士市立中央図書館分館1階にあります。サイトによると「富士市立中央図書館と連携し、相談内容に応じた資料や専門書を紹介」しているようです。

お話では公的産業支援はどうあるべきか?というところから始まりました。講師の考えでは

「公的産業支援とは公による「ビジネスコンサルティング業」であるべき」

であり、わかりやすい結果を出す、ことが目的といいます。

いまはモノが売れない時代で、とにかく売り上げが伸びない。

売り上げの流れを変える3つの戦略、として
(1)真のセールスポイントを活かす
(2)ターゲットをしぼる
(3)連携する、つながる、コラボレーションする
があげられました。

そのあとは事例です。

(株)司技研
丸金製紙(株)
マルミヤ食品(株)
(株)高年社60
金沢豆腐店
かわむら呉服店
ハヤブサ((有)スノーチャイルド)

廃業寸前→コンサル→結果

というのがはっきりしています。

アーカイブズに活かせるものはあるかしら・・・?

と思いつつ帰ってきました。

『ライブラリー・リソース・ガイド』第18号

28 金曜日 4月 2017

Posted by archivesstudio in Uncategorized

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This work is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.

————————-

 

『ライブラリー・リソース・ガイド』第18号を読みました。今号はアーカイブズの話が中心です(以前の号を全部読んでいるわけではないです。)

http://www.arg.ne.jp/node/8867

[目次]

岡本真「『意思を持って雑誌をつくる』ということ」

大原ケイ「壮大なバイオグラフィーとしての大統領図書館」

岡本真「総理大臣資料はどこにある?」

岡本真「『総理大臣資料』全調査」

福田康夫 元内閣総理大臣 特別インタビュー/インタビュアー:松岡資明 「公文書の扱いとその国のかたち」

猪谷千香「図書館エスノグラフィ 東京学芸大学学校図書館 運営専門委員会」

佐藤翔「連載 かたつむりは電子図書館の夢をみるか LRG編 人並の人生も幸福も期待していなかった図書館情報学徒、10年後の実態」

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米国大統領図書館はいわゆる通常の図書館ではなく、NARA(米国国立公文書館記録管理局)管轄下にあるアーカイブズ機関です。これを読むと、記録の管理にあたっては、大量の公文書のなかから何を残すのか、それを判断し実行する評価選別という作業が存在し、これをアーキビストが行っているということがわかります。この点はライブラリアンの仕事とは異なるので、たぶんこの雑誌の多くの読者の方々である図書館関係者の方は興味深く思われるでしょう。また最近のデジタル化によるオンライン公開なども詳しく紹介しています。

「総理大臣資料」というのは、岡本さんの言葉。

「『総理大臣資料』という言葉には学術的な定義があるわけではなく、私が自分の問題意識を整理しながら考えた言葉である。」(47ページ)

区分として、岡本さんは「公文書類」「(個人蔵の)書類」「日記・日誌」「書状・書簡」「書画類」「著書・蔵書」「愛用品」をあげている。そしてご自身の問題意識としては、「総理大臣資料」のうち「著書・蔵書」が中心ということです。

歴代総理大臣の残した資料(recordsではなくて、もっと広い概念)の所在を包括的に調べてみた、というこれまでになかった取り組みです。今後さらに体系化されるといいと思います。(国会図書館のリサーチ・ナビに「総理大臣資料」としてリンクできたらいいのでは、などとも思います。)

元日本経済新聞の松岡記者による福田元首相のインタビュー記事はぜひ多くの人に読んでいただきたいです。昨今のさまざまな問題の多くが公文書管理と密接に結びついていると思います。記録を着実に後世に伝え、政策形成に役立てていくその意義を語っておられます。

一方、各種図書館所蔵の地域資料や特殊コレクション、いわゆる図書資料とは異なる資料(アーカイブズ的なもの)に関して、さらに同様の調査や整理を期待します。そこにしかない、それ1点しか存在しない、そのような資料類をケアして提供していくことへの関心が高まってほしいなぁと感じます。

今後もこのような方面の企画(とくに地域資料、特殊コレクション関係)を続けてもらえたらなぁ、とおおいに期待するものです。

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