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~ Archives Studio 記録を活かす

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日別アーカイブ: 2014年1月20日

社史編纂と自治体史編纂の共通の課題を考える─『「地域歴史遺産」の可能性』(岩田書院、2013年)

20 月曜日 1月 2014

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This work is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.

神戸大学大学院人文学研究科地域連携センター編『「地域歴史遺産」の可能性』(岩田書院、2013年)を読んでいます。

目次はこちら。 http://www.iwata-shoin.co.jp/bookdata/ISBN978-4-87294-816-5.htm

「自治体史は専門の研究者と一般の人々との接点となるものである。しかし、その自治体史が、一般の読者にほとんど読まれていないという指摘が以前からしばしばなされている。読まれない理由としては、大部であることや内容が専門的で難解なものになってしまっていることなどが挙げられる。これに対し、近年では自治体史を親しみやすいものにするさまざまな試みもなされている。・・・」(同書105ページ)

これはなんともなじみ深い響きがあります。「自治体史」を「社史」に代えると、そのまま社史・企業史料関係者の文章としてもまったく違和感のない文章です。

アドホックな社史編纂業務から恒常的なアーカイブズ機能の構築へ、というのは企業だけでなく自治体やその他の団体に共通するテーマですね。

本書は序章、終章を含めると全体では3部構成、全23章、5つのコラムからなります。その中で企業アーカイブズに通じる問題を論じているのは、

第Ⅰ部 第4章     自治体史編纂事業の役割を考える     村井 良介
第Ⅱ部 第6章     地域における伝統企業の史料と活用  石川 道子
第Ⅲ部 第1章     「在野のアーキビスト」論と地域歴史遺産     大国 正美
[コラム] 自治体史編さんの果実と「その後」  印藤 昭一

あたりです。

これまでずっと、「草の根文書館」や「在野のアーキビスト論」というのは、市民運動などの記録とその保存・活用に関わるもので、企業アーカイブズとは関係ない、と思っていました。しかし、「アーキビスト専門職確立すべし」という最近の議論は人事・採用・雇用・賃金慣行からすると、日本の企業アーカイブズの議論としてそのまま受け入れることが難しいものです。そのような観点から「在野のアーキビスト論」を眺めてみると、企業アーカイブズ・アーキビストに関わる議論と案外交わるところがあるのを発見し、驚いたのでした。

フランス国立古文書学校 L’École nationale des chartes

20 月曜日 1月 2014

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ENC

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以下の文章は、講演者の大沼太兵衛さんから頂戴したコメントを補足して修正した文章です。大沼さんのコメントは、この文章の後に続きます。(1/25付記)

******

フランス国立古文書学校に研究留学された日本国立国会図書館の大沼太兵衛さんの講演「フランス国立古文書学校に研究留学して」 を聴きに行きました。(2014年1月18日、東京・日仏会館)

主催は日仏図書館情報学会。

配布用パンフレット(PDF)
 http://www.sfjbd.sakura.ne.jp/03_main/sub/pdf/oonuma.pdf

最初に大沼氏の自己紹介がありました。2006年から国立国会図書館職員、2011年から2013年まで在外研究としてフランスへ研究留学。

フランス国立古文書学校(École nationale des chartes: ENC)は通常の大学とは異なるグランデコール(複数だとグランゼコール)という一群の学校のひとつだそうです。大学にはバカロレアをとれば入学することができますが、グランデコールはたいへん厳しい競争で選ばれた人たちだけが入学を許されるということです。

フランス国立古文書学校の場合は、現在ジャン・ミシェル・ル二オー校長以下、学生が150人余り、教授13人が在籍。卒業後は半分は図書館、1/4がアーカイブズ、その他がミュージアム、研究者への道を進みます。

現在の学校は1987年10月8日の政令n’87-832第3条に基づいて運営されています。

ENCの修士課程の1年次には「アーカイブ、図書館、美術史」の3つのコースがあります。(なお、本科であるArchiviste-paleographeにはそのような区分はなく、入学試験時にA、Bの2カテゴリーを選択しますが、前者は特に「歴史と古い言語」を専門とする学生、後者はもう少し多様な関心を持つ学生が対象で、試験の内容が異なるということです。)

資料を扱うための学問的教育に特化しており、実務教育は全く行わないため、卒業後ENSSIB、INPに進学して実務を学ぶ卒業生も存在します。ENCを卒業して、ENSSIBやINPといった学校に進み、それらを修了すると、コンセルヴァトゥール資格を授与されます。これはアーカイブズ、図書館、博物館等の館長など上の方の役職に就くための高級専門資格ということです。

面白いのは、グランデコールは学位授与機関ではないため、ENCに通いつつ、普通の大学にも通って学位取得する人が多いという点です。

そもそもはフランス革命で没収した貴族・教会財産に含まれる文書資料の整理・解読の専門家養成のため、また19世紀前半における「中世」の再評価・ロマン主義的な動きの中から学校設立の機運が生じたということでした。基本的には図書館ではなく、アーカイブズに関する学校であり、かつ学問的な中心に位置するのがフランス中世研究のための資料整理・読解の専門家養成であるらしいことがわかりました。

詳しいことは学会誌『日仏図書館情報研究』に今後掲載されることと思います。

————————–

講演会終了後、日本のアーカイブズ関係者の方々と情報交換しました。欧州とアメリカでは、アーカイブズ・現用記録の管理に対する考え方にかなり違いがあるのではないか、という点が議論となりました。米国ではアーキビスト、レコードマネジャーが専門職として独立するためでもあったのだと思いますが、現用記録管理とアーカイブズ管理が画然と分かれています。一方、欧州ではアーカイブズが現用記録の管理までを守備範囲とすることにさほどの違和感はないようです。実際にサンゴバン社アーカイブズなどの企業では、アーカイブズの専門家が現用記録管理システムを立ち上げた例があることを、同社アーカイブズに関する論文を翻訳してくださった平野泉さんが指摘してくださいました。

サンゴバン社アーカイブズに関する論文は、『世界のビジネス・アーカイブズ』(2012年、日外アソシエーツ社)に収録されています。

BACのビジネスアーカイブズ1日研修講座

20 月曜日 1月 2014

Posted by archivesstudio in BAC

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ビジネスアーカイブズ, BAC

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2010年1月15日にTwitterを開始した当初は、海外のアーカイブズ関係アカウントというと、もっぱら米国かドイツのものをフォローしてきました。

2012年の半ばにスコットランドのBallast Trust、同年末にグラスゴー大学アーカイブズがTwitterアカウントを取得して、イギリスのBA関係情報の取得もずいぶんスピードアップしました。

2013年になるとBAC関係者(現在のChairであるMike Anson)がアカウントを開設し、これが情報を共有するのにとても役立っています。

さて、本日目についたつぶやきはBACが開催する1日研修講座のお知らせです。
https://twitter.com/BAC_Chair/status/425173665479933952

リンク先であるアーカイブズ・記録協会のサイトでプログラムをチェックしてみました。 http://www.archives.org.uk/si-brg/news-and-events.html

プログラム
http://www.archives.org.uk/images/documents/Business_Records/Business_Archives_Training_Day_2014_-_Programme_copy_copy_copy.doc

9時 受付開始
9時半 企業記録と企業環境の紹介
     HSBCアーカイブズ James Mortlock 
11時15分 重要企業記録
     ユニリーバ・アーカイブズ Kelda Roe
12時 ビジネスアーカイブズとアウトリーチでの協力
     マークス&スペンサー社アーキビスト Katharine Carter 
12時45分 ランチ
1時半 ビジネスアーカイブズにとってのデジタル保存の挑戦
     国会アーカイブズ Adrian Brown
2時15分 ビジネスアーカイブズにおけるアクセスとリサーチ
     小グループセッション:ビジネスアーカイブズへのアクセス─企業と研究者の要求は対立する?
     ロスチャイルド・アーカイブズ Natalie Broad & Justin Cavernelis-Frost
3時45分 あるビジネスアーキビストの一日
     ロンドン・メトロポリタン・アーカイブズ Richard Wiltshire
     BTアーカイブズ David Hay
     イングランド銀行アーカイブズ Lorna Williams
4時半 終了

受講者はアーカイブズ専攻の大学院生か、すでにアーカイブズ関係でMScを取得して企業以外のアーカイブズに勤務する現職者か、あるいは大学院レベルのアーカイブズ学は未履修者で企業アーカイブズ在職の初心者か、、、あたりをもう少し調査したいと思います。

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